ジブリ映画のモデルになった城の話
ジブリ映画が好きである。
「その顔で…」と思う人もいるかもしれないが、好きなのだから仕方ない。
ジブリ作品には数々の美しい舞台が描かれている。
ナウシカの風の谷、魔女の宅急便の街、もののけ姫の森、ラピュタ城……
実在するならば行ってみたいところばかりだ。
しかし所詮は架空の話。作り話である。実在などするはずもない。
しかし、実在はしなくともモデルになった場所は存在する。
諸説あるが、一般的には下記のような見解がある。
魔女の宅急便 : ドゥブロヴニク(クロアチア)、ストックホルム(スウェーデン)、タスマニア島(オーストラリア)
ラピュタ : アンコールワット、ベンメリア遺跡(カンボジア)、スピシュ城(スロバキア)
ほかの作品は知らん。
私は2年前、スピシュ城に行ったことがある。地球の歩き方でこの城の写真を見てから、どうしても行きたかったのだ。
2015年7月
ハンガリーのブダペストを出た列車は定刻より30分以上遅れて、スロバキア東部の街コシツェに到着した。
時刻は夜10時を回っていた。
治安が良くないと聞いていたので、ビビりながら早足で宿へ向かう。
翌朝は快晴だった。
駅で切符を買い、列車に乗り込む。
この辺りはジプシーが多い。ジプシーとは、1000年以上前、遥か遠いインド北部から陸伝いにヨーロッパまでやってきた人々のことを言う。
彼らの肌は浅黒く、容易に見分けることができる。
沿線にも彼らのスラムを垣間見ることができた。
1時間ほど乗ったところにある、スピシュスカー・ノヴァ・ベス駅で下車。
さらにバスに乗り継がなくてはならない。
駅前のバスターミナルから、スピシュスケー・ポトフラディエという舌を噛みそうな名前の小さな街まで行く。その街にラピュタの城はある。
40分ほど乗っていると、丘の上に立つ巨大な廃墟が見えた。あれがそうなのだろう。
バスを降りると、とんでもない田舎だった。
標識に従い、城への道を歩いて行く。城は街のどこからでも見ることができた。
シータがムスカ大佐に囚われていた城だ。
ロボットが発射した目からビームで街が大変なことになった。
帰り道、スロバキア名物のハルシュキという料理を食べた。ヤギのチーズでニョッキを和えたものである。
美味であった。
レストランのお姉さん。
ジブリの聖地めぐりは面白いので、また行きたいと思う。